先週、タイにお目見えしたヒトラー・フライドチキン(HFC)の話題を紹介しました。
これは、タイの若者の間でキャラクターの顔をヒトラーに替えるというパロディの流行を反映したもののひとつだったのですが、今度はついにタイの名門大学、チュラロンコン大学(Chulalongkorn University)にも、ヒトラーを描いた巨大な壁画(下)が出現してしまいました。
問題の壁画はスーパーマンやバットマンなどのヒーローと並べる形でナチス・ドイツ総統ヒトラーを描いた巨大な壁画で、卒業式当日に芸術学部前に設置されていたものです。
HFCのときは、本家KFCの怒りをかっただけですが、今回の場合は反ユダヤ活動を監視する米有力人権団体サイモン・ウィーゼンタール・センターが、ヒトラーの絵の壁画前でナチス式敬礼のポーズを取る卒業生とみられる女性の写真をホームページに掲載するとともに、「激しい怒りを覚える」と抗議しました。
これに対して、チュラロンコン大は同センター宛ての謝罪文で、壁画を制作した学生グループを口頭で注意したことを明らかにするとともに、「この種の事件が二度と起きないよう全力を尽くす」としています。
前述したように、タイの若者の間ではヒトラーが幾分こっけいなキャラクターとして認知されつつあり、ヒトラーキャラクターのTシャツなども出回っています。
2011年には北部チェンマイ市の女子校の体育祭で、生徒がヒトラーやナチス親衛隊などに扮して行進する騒ぎがありました。
タイの教育システムでは、王家の長い系譜を含め自国の歴史は詳しく教えるものの、世界史には表面的に触れられるだけで、ホロコーストにも少し触れられるか、全く言及されないとAPS通信は指摘しています。
タイの若者に限らず、タイ国民はこれを機に、ヒトラーに対する認識を改めるべきでしょう。
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タイ名門大学のヒトラー壁画に米人権団体が抗議
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